ビル電気設備の年次法定点検への備え

ビル電気設備の年次法定点検への備え

日本では、電気設備の法定点検のために、定期的に計画停電 (PPO: Planned Power Outage) が行われます。計画停電では一定時間、電源が完全に切断されますが、オフィスビルに入居している企業がこれに対する準備を行っておかないと、ネットワークインフラが被害を受けることがあります。特にコンピュータシステムは、停電前に適正にシャットダウンしておかないと障害を起こす恐れがあります。

Blueshiftは、計画停電によってシステムが損害を受け、復旧に要する時間や売上を犠牲にする例をいくつも見てきました。私達の経験では、これらの問題の多くは、基本的な計画と準備によって回避できるものです。
この問題を回避するためには、以下の3つのポイントについて取り組む必要があります。

·         システムドキュメントの整備

·         データバックアップの実施

·         ハードウェアの検証

以下、それぞれについての詳細を見て行きましょう。

システムドキュメントの整備

御社のIT環境ではどのようなシステムやアプリケーションが動作しているかを把握していますか? OS、コンフィグレーション、設定、ライセンスキーなどを含む全てのシステムドキュメントが、安全な場所に保管され、いつでもアクセスできるようになっていなければなりません。
ネットワーク環境における依存関係やブート順などを確認しましょう。マシンをどういった順番でリストアすべきでしょうか? アプリケーションをリストアする際に気をつけるべき点や、守るべき手順などをドキュメント化してください。

障害が起こった場合、サポートが必要な場合に備えて、社内の担当者や外部のベンダーの連絡先をリスト化しておくのも、良い考えです。インシデントとして認識されないよう、サービスプロバイダーに計画停電について知らせておくことも必要です。

データバックアップの実施

計画停電においては、バックアップは非常に重要です。全てのサーバーについて、次の2種類のバックアップを行っておく必要があります。

·         イメージバックアップ – OSとファイルシステムの完全なバックアップ

·         データバックアップ – ファイルとフォルダ

サーバーの電源を落とす前に、これらのバックアップが適正に完了していることを十分に確認してください。

さらに、計画停電前に、たとえそれがたったひとつのファイルだとしても、リカバリーテストを行っておくことをお薦めします。

ハードウェアの検証

システムをシャットダウンする前に、ハードウェアにそれまで見つかっていなかった障害が無いかどうか、検証を行う必要があります。これは特にディスクドライブについて重要です。何らかの形でRAIDが組まれている場合、ディスクに障害があっても検知できていない可能性があるからです。障害を長い間見逃している場合、突然データを失うリスクがあります。ディスクアレイまたはサーバーに障害のあるディスクドライブを発見した場合には、交換して再度同期しなければなりません。

社内に長い間リブートしていないサーバーがある場合、計画停電の前に一度リブートしてみて、適正に動作するかどうかを確認しておくのが良いでしょう。Windowsシステムにおいては、シャットダウンの時にアップデートが行われることがあり、それが保留されていることもありますから、気をつけてください。

計画停電前にサーバーをリブートして確認しておくことは、計画停電後の電源投入の際に何か問題が起こった場合の演習としても有効です。